バイアウトとは、経営者や従業員などの社内の人間が、既存株主から過半数の自社株式を買い取ることによって、経営権を移転させることをいいます。バイアウトは、「誰が買収するのか」によって、MBO、EBO、LBO、MEBOに分類されます。これら4つの手法にはどのような違いがあって、それぞれにどんなメリット・デメリットがあるのかを詳しく解説していきます。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
バイアウトとは
バイアウトとは、経営者や従業員が議決権の過半数の自社株式を買収することによって、経営権を移転させることを意味します。英語表記は「Buy Out」となります。
バイアウトの主な目的は、経営再建や事業継続、収益拡大です。また、上場企業の場合、株主の意向を経営に反映せざるを得ない状況を回避するために、バイアウトがおこなわれることもあります。
M&Aとの違い
広義には、バイアウトもM&A(企業の合併・買収)の一種に含まれます。
一般的なM&Aが「他社が買い手」となるのに対し、バイアウトは「社内の人間(経営陣や従業員)などが買い手」となる点に特徴があります。
また、一般的なM&Aが「外部リソースの取り込みによる事業拡大」を主目的とするのに対し、バイアウトは「経営権の独立」や「所有と経営の一致による意思決定の迅速化」を目的として行われる点が異なります。
イグジットとの違い
イグジット(Exit:出口)とは、スタートアップや企業再生において、投資家による投資資金を最終的に回収して利益を獲得するという出口(=目的)を意味します。
イグジットの手法としては、M&A(株式譲渡・事業譲渡)、IPO(新規株式公開)などがもっとも一般的です。ただし、たとえばIPOの場合、5~10年と長期期間を要するうえ、証券会社・証券取引所の審査にクリアしなければならないことなどから、近年は、イグジットの手法としてバイアウトが選択されるケースが増えています。このことから、“イグジット=バイアウト”と誤認される場合もあります。
なお、バイアウトの場合、売却先を半年~1年程度で見つけることが可能なうえ、短期間で現金化することもできます。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
バイアウトが増えている理由は?
近年、バイアウトの件数は増加傾向にあります。かつて親族内承継が主流だったころは、そのほかの選択肢に目が向けられることはほとんどありませんでしたが、バイアウトを実行すれば、新たな発想やサービスが生まれ、企業の成長につながる可能性が高いことが着目されるようになったためです。
また、東証の市場再編によって、上場できる会社数が減っていることから、IPOが実質的に難化していることや、創業者や株主が、長期リスクより確定利益を重視するようになったことなども大きな理由と考えられます。さらに、後継者不足の課題が深刻化していることから、廃業するより、第三者に承継してもらえるバイアウトを選択したいと考える企業が増えていることも一因と考えられます。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
バイアウトの4つの手法
冒頭で述べた通り、バイアウトには次の4つの手法があります。
それぞれの手法について詳しく解説していきます。
MBO:マネジメント・バイアウト
MBO(Management Buy Out:マネジメント・バイアウト)とは、企業の経営陣が自社株式を買収して、自社の経営権を取得する方法です。親会社が、子会社または一事業部門を切り離すにあたって、第三者に売却することなく、経営陣が該当の株式を手取得して、会社から独立させるためにMBOが活用されることなどがあります。また、上場企業の場合、経営陣が株主から自社株式を買い戻すことによって、上場廃止や株式非公開を実施することができます。
MBOを実行するためには多額の資金が必要です。一般的には、SPC(Special Purpose Company:特別目的会社)を設立して、SPC経由で金融機関から借入するなどして、資金を調達します。
EBO:エンプロイー・バイアウト
EBO(Employee Buy Out:従業員・バイアウト)とは、企業で働く従業員が自社株式を取得することによって、自社企業を買収することを意味します。EBOを実施する目的は、経営者から従業員へと事業を承継して、企業の継続を確保することにあります。企業文化などをもっともよく理解している従業員が経営者になれば、経営環境が大きく変化する可能性が低いことから、離職率を抑える効果も期待できます。
EBOのための資金調達には、金融機関からの融資が活用されることがあるほか、ファンドなどからの投資が利用されることもあります。
LBO:レバレッジド・バイアウト
LBO(Leveraged Buy Out:レバレッジド・バイアウト)とは、買収対象企業の資産や将来のキャッシュフローを担保にして、買い手が金融機関などから買収資金の一部を調達して買収を実行することを意味します。“Leveraged”とは「てこいれする:不調の状態にあるものを手助けすること」という意味で、つまり、少ない元手ながら、買収資金の一部を調達してもらうことで買収を実現させるということになります。
LBOを実施するには、一般的に、まずSPC(特別目的会社)を設立します。次にSPC経由で金融機関やファンドから買収のための資金の借入をおこなったら、SPCが売り手企業に買収金額を支払って、買収対象会社の株式を取得します。その後、SPCと買収対象会社を合併させることによって、バイアウトが完結となります。
MEBO:マネジメント・エンプロイー・バイアウト
MEBO(Management Employee Buy Out)とは、企業の経営陣と従業員が一体となって自社株式を買収して、経営権を取得することを意味します。MEBOに参加した従業員は、企業価値を高める意識が高まり、経営戦略に積極的に関わるようになるのが一般的です。
MEBOを実行するために、金融機関や投資ファンドなどから資金を調達するケースもありますが、株式を購入する従業員の人数が少ない場合は成立しづらい手法であることから、成功の難易度は高いといわれています。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
【手法別】バイアウトのメリット・デメリット
次は、4つの手法別のメリット・デメリットを解説していきます。
| メリット | デメリット | |
| MBO:マネジメント・バイアウト | ・経営の自由度が高まる ・意思決定のスピードが速くなる ・後継者不在の課題が解決する |
・既存株主との対立 ・多額の資金調達が必要 ・主観的経営のリスクがある |
| EBO:エンプロイー・バイアウト | ・優秀な人材の流出を抑えながら世代交代を実現できる ・社内で反発が起きにくい ・社風や社内環境の大きな変化を防げる |
・会社にとってのプラスの変化が起きにくい ・多額の資金調達が必要 |
| LBO:レバレッジド・バイアウト | ・少ない元手でバイアウトを実現できる ・将来的に企業価値が向上した場合、得られる利益が多くなる ・買収にかかった資金を返済する際の利子を損金計上できるため、節税効果を得られる |
・資金調達の難易度が高い ・借入できても、金利が高く返済の負担が大きい ・企業再建に失敗すると損失が膨らむリスクを孕んでいる |
| MEBO:マネジメント・エンプロイー・バイアウト | ・後継者を育成できる ・MBOやEBOに比べると出資負担が少ない ・経営方針をキープしながら株主を変更できる |
・成功確率が低い ・会社にとってのプラスの変化が起きにくい |
MBO:マネジメント・バイアウトのメリット・デメリット
企業の経営陣が経営権を取得すれば、株主の意向を尊重しながら事業運営する必要がなくなるため、自ずと経営の自由度が高まり、意思決定のスピードが高くなります。また、自社の幹部や従業員への事業承継を目的に実施する場合、後継者不在の課題が解決されます。
一方、経営陣が株式を取得して発言権が高まると、既存株主と対立する可能性が出てくることは大きなデメリットであるといえます。外部の第三者からの客観的意見が反映されにくくなることも、マイナス要素となり得ます。上場廃止の場合、企業の信用力が低下して融資を受けることが難しくなり、資金繰りに影響が出る可能性もあります。
EBO:エンプロイー・バイアウトのメリット・デメリット
優秀な従業員に経営権を譲渡するEBOなら、人材流出リスクを抑えながら、経営陣の世代交代を実現することが可能です。経営権を引き継ぐ従業員の社内での信頼が厚い場合、社内の反発がほとんどない状態で経営権の移行を実現できますし、第三者による買収のように、社内環境や社風や大きく変わってしまうリスクもありません。
デメリットとしては、買い手となる従業員が多額の資金を用意する必要があることが挙げられます。個人での調達が困難な場合、金融機関などからの融資を検討するほかありませんが、与信によっては十分な融資を受けられない可能性があります。また、自社の従業員が経営権を握るとなると、よくも悪くも体質変化が起きにくく、経営環境の変化に対する対応も遅れる場合があります。
LBO:レバレッジド・バイアウトのメリット・デメリット
少ない元手でバイアウトを実現できることが、LBOのなによりのメリットです。しかも、買収対象企業の資産や将来的なキャッシュフローを担保にして買収資金を調達することから、将来的に企業価値が向上した場合、想定以上の利益を得られる可能性があります。さらに、買収にかかった資金を返済する際の利子を損金計上できることから、節税効果も得られます。
ただし、借入の金利が高いことから、返済の負担が大きくなることはデメリットであるといえます。資金調達そのものの難易度も高いうえ、バイアウト後の企業再建に失敗すると、損失が膨らむ可能性があります。
MEBO:マネジメント・エンプロイー・バイアウトのメリット・デメリット
経営陣と従業員が一体となって、企業価値を高めるために自社株式を取得するMEBOなら、従業員の経営に対する意識が高まるため、うまいこと後継者を育成することができます。バイアウトに必要な資金は複数人で出資し合うことになるため、MBOやEBOに比べて一人当たりの出資負担を抑えられます。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
バイアウトを実施する場合の注意点
バイアウトを実施する場合、次の点に注意する必要があります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
従業員や役員の待遇についてきちんと交渉する
バイアウト実施後の買い手側の要求・要望によっては、バイアウトされた企業や事業部門で働く従業員または役員の処遇や労働環境が大きく変わり、反発が起きる場合があります。それを防ぐために、従業員や役員の処遇についてきちんと交渉することが大切です。従業員の雇用継続についても改めて確認して、役員の不当な解雇や異動がおこなわれないよう注意します。
現経営者に一部の株式を残すかどうかを検討する
バイアウトにおいては、売り手企業がすべての株式を買い手企業に譲渡するのが一般的ですが、一部の株式を現経営者に残すという選択肢もあります。持株比率は買い手側の意向が優先される傾向にありますが、交渉によって決定となります。
「利益相反」への対策と価格の妥当性
特にMBOの場合、買い手である経営陣は「できるだけ安く買いたい」と考える一方、売り手である既存株主は「できるだけ高く売りたい」と考えます。経営陣は会社の内部情報を誰よりも知っているため、意図的に業績予想を低く出して株価を下げようとするリスク(利益相反)が構造的に生じます。
そのため、MBOを実施する際は、株価算定書を第三者機関から取得したり、利害関係のない特別委員会を設置したりして、「買収価格が既存株主にとっても適正であること」を客観的に証明するプロセスが極めて重要になります。
買い手企業の要求・要望にどう応えるかを考える
経営再建が目的のバイアウトの場合、売り上げや利益の拡大、あるいは売上への貢献度が高い商品やサービスのブラッシュアップなどに関して、買い手側から要求・要望が出ることがあります。そうした要求・要望に応えるためには、既存のやり方を変えなければならないことがあるため、結果的に取引先や従業員に不満が生まれる可能性があります。その可能性を考慮したうえで、スムーズに移行できるよう努めることが大切です。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
バイアウト実行の一般的な流れ(フロー)
実際にバイアウトを行う際の大まかな手順は以下の通りです。
検討・準備
経営陣や従業員などの買い手候補が、目的や買収後の事業計画を策定します。
企業価値算定(バリュエーション)
専門家に依頼し、自社の株式価値がいくらになるかを算出します。
資金調達の交渉
金融機関やファンドに対し、事業計画を提示して買収資金の融資・出資を仰ぎます。
既存株主(オーナー)との交渉
提示された株価をもとに、買い手と売り手で条件交渉を行います。
基本合意・デューデリジェンス(買収監査)
基本条件で合意した後、財務・法務・税務などの詳細な調査を行います。
最終契約・決済
株式譲渡契約を締結し、代金の支払いと株式の移転(経営権の移動)を実行します。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
バイアウトを成功させるためのポイント
バイアウトの成功確率を上げるためには、次の4点を重視することが大切です。
それぞれ詳しくみていきましょう。
バイアウトの可能性ありきの経営戦略を立てる
起業時から、将来的にバイアウトを実行する可能性を想定したうえで、計画的に事業を運営することは、バイアウトの成功の可能性を大いに高めてくれます。将来、経営者が引退することや事業を清算することを想定して、準備を進めていけば、有利な条件でバイアウトを実行しやすいためです。
企業価値を適切に評価してもらう
バイアウトにおける株式の買取価格は、企業価値の評価によって変動します。企業価値は客観的に評価することが難しく、場合によっては、自社で評価した価格で売却した結果として損をしてしまうことがあるため、専門家に評価してもらうことが大切です。
バイアウトファンドを利用する
「バイアウトファンド」とは、投資家から集めた資金を業績不振の企業に投資して、経営再建で企業価値を向上させた後、その企業や事業を売却することによって得た利益を投資家に還元するファンドのことです。バイアウトファンドから経営の専門知識に長けた人物を派遣してもらって事業再建を図れば、企業価値が向上することが期待できます。オーナー企業で経営者がいない場合は、事業承継の選択肢としてバイアウトファンドが利用されることもあります。
これらの説明からもわかる通り、バイアウトファンドは、単にお金を出してくれるだけでなく、投資先企業の価値を向上させるためのノウハウを豊富に有しています。経営陣の派遣のほか、経営戦略の策定支援などもおこなってくれます。
M&Aの専門家にサポートしてもらう
M&Aの専門家にサポートを依頼すれば、企業価値の評価や買い手企業との交渉などを任せることができるため、必要な手続きがスムーズに進みます。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
バイアウトに関するFAQ
続いては、バイアウトに関するよくある質問とその答えを紹介していきます。
Q. 赤字企業でもバイアウト可能ですか?
赤字企業であっても、バイアウトは十分に可能です。主な理由は次の通りです。
先行投資や人件費増、設備投資などによる一時的な赤字である場合や、原価率・固定費を改善すれば利益が出る構造である場合などは、買収後の経営改善を前提に評価されます。
技術・特許・ノウハウや、顧客基盤・会員データ、ブランド・許認可、優秀な人材・専門チームなどの無形資産や強みがある場合、損益計算書上では赤字であっても、買収する価値は十分あると判断されます。
買い手の既存事業と統合すると利益が出る場合や、クロスセル・販売拡大が可能な場合、管理部門を統合するとコスト削減できる場合などは、シナジー効果が大きいと判断されるため、バイアウトの価値が十分にあります。
不採算事業を分社化して売却する場合や、後継者不在問題を解決するためのバイアウトである場合、再生ファンドによるバイアウトである場合などがこれに該当します。
なお、赤字企業のバイアウト価格は、利益基準ではなく、純資産ベース(簿価・時価)、売上倍率、将来的なキャッシュフローなどで判断されます。その結果、のれんゼロまたはマイナスで買収されることになります。実務では、「債務引受+無償譲渡」となることも一般的です。
Q. バイアウトに必要な資金の目安はどのくらいですか?
バイアウトに必要な資金は、買収対象・手法・目的によって大きく異なります。
ざっくりした目安としては、小規模企業や赤字企業が対象の場合、0円(もしくは「債務引き受け+無償譲渡」)~数百万円、黒字の中小企業が対象の場合、数千万円~数億円、成長企業や優良企業が対象の場合、数億円~数十億円以上となります。
なお、必要資金は、株価取得対価(買収価格)のみではありません。M&A仲介会社への報酬財務・法務の専門家への報酬、弁護士による契約書作成費用なども用意する必要があります。
さらに、買収後すぐの人件費や仕入れ費も確保しておく必要があります。赤字会社を買収する場合、この費用捻出は特に重要です。目安として、3か月~6か月分は確保しておきたいところです。
Q. バイアウトの自己資金はどの程度必要ですか?
バイアウトの自己資金は、実務的な目安としては、買収価格の10~30%となります。残りは借入・出資で調達することになります。主な資金調達方法は、日本政策金融公庫、地銀・信金、事業性評価融資などです。また、プライベートエクイティファンド(PEファンド)やエンジェル投資家から資金を調達する場合、成長ストーリーを提示することが必須となります。赤字企業・事業承継型の場合、売り手側のファイナンスを利用して代金を分割払いにするのも一手です。
なお、プライベートエクイティファンド(PEファンド)についてはこのあと解説します。
Q. バイアウトファンドとプライベートエクイティファンド(PEファンド)の違いは?
プライベートエクイティファンド(PEファンド)とは、目的に合わせて投資して、その利益を投資家に還元する団体または機関のことです。バイアウトファンドはプライベートエクイティファンドの一種ですが、プライベートエクイティファンドのなかでも、多くの人に知られている、成熟した企業を投資対象としているという特徴があります。
Q. バイアウトファンドとハゲタカファンドは違うものですか?
「ハゲタカファンド」とは、経営危機・財務危機に陥った企業や国の資産を極めて低く取得して、短期で高収益を得る投資家・投資ファンドを指す言葉です。なお、正式な金融分類や法律用語ではなく、俗称です。「極度のディストレス狙い」「短期回収・高レバレッジ」「従業員・取引先への配慮不足」などの条件がそろうと、「ハゲタカファンド」と呼ばれることがあり、弱っている対象を狙って雇用を削減したり取引先を切り捨てたりすることなどから、社会的批判を受けやすい傾向にあります。
これに対して「バイアウトファンド」は、先に解説した通り、基本的には、投資家から集めた資金を業績不振の企業に投資して経営再建で企業価値を向上させた後、その企業や事業を売却することによって得た利益を投資家に還元するファンドを意味します。
しかし、現実としてはバイアウトファンドのなかにもハゲタカファンドは存在します。現在のバイアウトファンドの主流は、“価値創造型”であるものの、一部のバイアウトファンドはハゲタカ的だと評価される行動をとることがあるのです。
ただし、ハゲタカ的だと評価される行動をとるバイアウトファンドは少数派です。
バイアウトファンドがハゲタカファンドであるかどうかを見極めるためには、「想定の投資期間はどれくらいですか?」「どの程度のレバレッジを想定していますか?」「どのように企業価値を高めますか?」「最終的に、どんな会社にして売却しますか?」などの質問を投げかけて、バイアウトの条件・行動・設計思想を確認することが役立ちます。
また、過去にそのファンドが手掛けた案件は必ずチェックする必要があります。過去に買収した会社はどうなっているか、雇用は増えたり消えたりしているか、ブランドは残っているかなどを調べます。
Q. 「バイアウト投資」とは何ですか?
バイアウト投資とは、経営不振の企業や後継者不在の企業を安い価格で買収して、企業価値を高めて売却価格を高めた後、その事業や資産を売却することを意味します。バイアウト投資の対象とされる会社は、赤字で業績不振の会社です。赤字の状態で買収した後、買い手の経営者によって企業を成長させて、黒字経営へともっていきます。そうすることで、企業売却によって利益を得られることになります。
まとめ:自社に最適なバイアウト手法を選ぼう
バイアウトを成功させるためには、出口戦略を想定して経営をおこなうことや、企業価値を正確に把握することが非常に大切です。さらに、既存経営者、従業員、取引先などのステークホルダーとの利害関係を考えながら、最適な手法を選ぶことも重要です。自社に最適な手法、バイアウトの最適なタイミングなどが判断できない場合は、早い段階でM&Aの専門家に相談してみてくださいね。
まずは「自分の会社がいくらか」を知るところから
ジョブカンM&Aでは、専任アドバイザーが事業価値の簡易査定から成約まで一貫して伴走します。相談は無料。売却・買収のどちらでもお気軽にどうぞ。
この記事は、時点の情報を元に作成しています。
執筆 ジョブカンM&A編集部
ジョブカンM&Aは、株式会社DONUTSが運営するM&Aアドバイザリーサービスです。主に企業の事業承継、成長戦略、出口戦略(イグジット)といった多様なニーズに応えることを目的としています。最大の特徴は、累計導入社数20万社以上を誇るバックオフィス支援クラウドERPシステム「ジョブカン」の広範なネットワークを活用している点です。この強力な顧客基盤を生かし、効率的なマッチングを実現します。
他の関連記事はこちら